ドライヘッドスパ専門店で独立開業するには資格は必要?
2021.05.12作成
ドライヘッドのスクール講師として11年目を迎えました。長くやっていると色んな生徒さんに出会うのですが、ドライヘッドスパ(ヘッドマッサージ)講座の40%ぐらいは未経験者です。
どこかのドライヘッドスパ専門店や頭ほぐし専門店で施術を受けて「私にもできそう。」と感じる人も少なくありません。
また、全身のオイルトリートメントなどのエステをしているセラピストさんが、腰や背中を痛めて、座り仕事のドライヘッドスパに魅力を感じて受講されることも多いです。
美容師さん、理容師さんで手荒れがひどくて「美容師・理容師は辞めます。」と言ってヘッドセラピストの道を選ぶ人もいます。
そして、その多くは、サロンを独立開業をしたい方々です。
以前、関東の生徒さんで「私はまったくの未経験ですが、ここで学んですぐにサロンを経営します。もう物件は契約してきました。私に足りないのは資格だけです。」とずいぶん気が早い生徒さんがいました。
そのぐらいガッツがあるほうが気持ち良いですが、お金がかかることなので慎重になってほしいです。
ちなみに、「ドライヘッドスパで独立開業するには資格は必要ですか?」とお問合せをいただくことが度々あります。
リラクゼーションなので必ず必要という資格はございません。
必ず必要なものは、国家資格のように「免許」と表現することが多いです。
運転免許もそうですね。無免許運転は法律違反ですが、リラクゼーションは免許制ではありません。
極論、スクールや講座を卒業しなくても開業・経営できます。そして法律違反にはなりません。
もっと言うなら、自分で「私はセラピストです。」と言った瞬間からセラピストになれます。
ただし、それは【自称セラピスト】にすぎません。
私たちが協会・スクールが、資格認定試験を行っているのは、「あなたが、ある一定の技術または知識を備えていることを協会・スクールとして証明します。」という意味です。
その証明として、ヘッドセラピスト認定証を贈呈しています。
これは、あくまでも民間団体として、独自に基準を設けて発行しているものなので「絶対に必要か?」と聞かれればそうではりません。
しかし、社会全体の安全や幸福度を考えてみると、「自称セラピスト」「無資格セラピスト」が増えるのはどうでしょうか?
やはり、何かしらの資格取得や認定は受けておいた方が良いと思います。
では、なぜ免許制度の国家資格にならないのか??
原則として、安全な施術がリラクゼーションマッサージです。
ハイリスク・ハイリターンの施術はリラクゼーションマッサージと呼びません。
要するに私たちサロンセラピストは、安全なことだけをしており、健康被害(消費者庁や保健所に通達されない範囲)が滅多にでないので国家としても問題視していません。
仮にリラクゼーションマッサージサロンで怪我や事故が多発していれは、おそらく、とうの昔に免許制の国家資格になっていたでしょう。
現に「免許制になった。」そういう業界もあるはずです。
(業界団体の政治力も大きいです)
さすがに、まったくの知識、経験ゼロで独立開業する人はいないと思いますが、サロン独立開業までされるようでしたら資格は取っておきたいですね。
なぜなら、頭をすごく強く押すドライヘッドスパ専門店がありますが、頭の頭頂部には筋肉がなく筋膜をリリースする、またはトリガーポイントを繊細に刺激するのが本来の施術です。
側頭部も負荷に強い筋肉ではありません。
あまりに強く押しすぎると、神経(特に三叉神経)や血管を傷める可能性があるので、強揉みのドライヘッドスパ専門店にあたった場合は、施術を受ける方も要注意です。
そのセラピストは、きっと解剖学的にヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)を学んでいないからです。
頸椎の関節にも負荷がかかりすぎるとリスクはあります。
ヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)は人気ですが、ちゃんとした専門店が増えることを願います。
この記事の作成者
ドライヘッドスパの専門家
一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会
代表理事 江口征次(えぐちせいじ)
資格講座に習いに来た理由のNo.1は「サロン開業のため」です。中には、まったくの未経験の状態で、技術がないままにテナントを契約してしまった人がいました。その方は「私に無いものは技術だけです」と明るく語っていましたが、今はどうなったのでしょうか?当スクールは、開業報告をする義務がないので知らぬ間にドライヘッドスパ専門店を開業している人もいます。報告があったほうが嬉しいです(^^)